マラケシュ旧市街の見知らぬ一軒のリアドにて日本食のランチ会をするので、とお手伝いにでかけた先日。
リアドそのものはこじんまりとしているのですが、マラケシュの工房から取り寄せた様々なランタンで飾られた
コージーな感じとモダンな雰囲気がとても心地よいリアドです。
シンプルな木のテーブルに並べられた食器。
すべてモロッコで手に入るものでコーディネイトされていますが、食器類の色合いと質感がすごい。
アムステルダム在住の女性オーナーのセンスの賜物でもありますが、スークに置いてあるものを大人買いして、シリーズで揃えれば、こんな風になるのだなあ、とある種ショックを受けると同時に、自分がいかに無頓着だったか、を認識。
この白い食器(なますが盛ってあるもの)もモロッコのマラケシュで作ったもの。
購入した当初は、白一色でピカピカしていたそうなのですが、10年を経てところどころ白色が剥げ、地のクレイ素材が顔をのぞかす、その微妙な具合がアンティークを感じさせる。
白のボールと砂漠地方ZAGORA近くで作られるグリーンの取り皿のコンビネーションがなんともキレイで、和食ともマッチ。
そして、この再生ガラスで作られた手作り感あふれるグラスが、日本酒のおちょことして・・・。
職人の手を感じるものを長く大切に使う、職人の仕事ぶりを感じるものに囲まれる。
人の仕事を感じられるものを極力選ぶ、それはそういう仕事をする職人へ対する敬意を払うことに繋がり
またそうすることで、自分が自分の生き方を感じさせる仕事をすることへの気づかぬ励み、にもなっている気がする。
日本食をつまみながら、モロッコでも日本でもない異空間に飛び込んだ気分になった午後でございました。