Marrakech El HAOUZ地方の地震から10日経った現在おもうこと

地震発生から10日経ったいま、モロッコ国内だけでなく、世界各地に住むモロッコ人の連帯がすごくて、カナダや、ヨーロッパにいるモロッコ人コミュニティーの一致団結した救援活動に関する報道を目にして、胸が熱くなります。また、在モロッコの日本人の友人・知人の心のこもった地震後の活動に、本当に頭が下がる想いです。

国内においても急ピッチで地震で損傷をうけたマラケシュ市内、山間部の建物の修復作業が行われている、というニュースが毎日届いています。ネットニュースや、知人友人のSNSの投稿からは、今回の地震の後の、王様のイニシアティブの迅速さ・的確さ・モロッコ国民の心情を汲み取ったさまざまな救援計画に対し称賛の声があちらこちらから聞こえます。

経産省大臣NADIA ALAOUI氏



9/19のモロッコのテレビ放送によると、9/19-9/20、国王も後援されている「再生可能エネルギー・水素エネルギーに関する国際サミット」(というか展示会?)が予定通り実施され、また10月には、World Bank(世界銀行)の毎年恒例の総会がマラケシュで予定通り開催されるそうです。その時には、なんと世界4大陸から1万4千人程の人々がマラケシュに来るそうですよ。

持続可能エネルギー省大臣 Leila Benali氏



そんなニュースを見ながら思うのは、賢い王を戴く王国の強さ、と、いやあ、モロッコ女性の強さ、逞しさです。

今回の再生可能エネルギーサミットで基調講演されていた再生可能エネルギー省大臣(Minister of Energy Transition and Sustainable Development)は女性(Leile Benali氏)

そして、世界銀行サミットについてコメントしていた経産省大臣も女性(Nadia Fettah Aloui)。

今回の地震で最も甚大な被害をうけたアトラス山中の村々に物資を運ぶモロッコ軍の中で村の女性・子どもたちの救援・サポートに活躍している女性隊員。
またまた地震発生後、率先してアクセスの悪い山間部へ行き直接村人の治療に当たるのに女性医師が大いに活躍している、との報道がありました。(動画21分~)

(モロッコテレビ局2M 2023/9/19 Info Le Soir)

そんな中、対照的に今朝のNHKのニュースが私としては、地味にショックでした。

それは早稲田大学の菊池 馨実教授とゼミの学生さんによる男性の育児休業に関する実態調査の報告だったのですが。学生たちは早稲田のOB140名に男性育休の実態について調査をしたそうです。その中で、明るみにでたのは、大手企業に就職したOBを含め、OB140名の育休取得日数の平均は4,5日であり、社会的に取りやすいイメージをもつ大手企業であっても、配属部署によっては育児休業を取りづらい雰囲気があること、4,5日以上休暇を取るともう会社に戻れない感じ、というOBのコメントもあった、というのです。

または、社員が育休を取ったという実績作りのために、年末の連休休みに繋げて2日間だけ取った、というケースもあったそう。厚生労働省のイクメンプロジェクトのHPによるとイクメン推奨企業に選ばれた会社では、平均取得日数は40日前後とありますので、学生のOB調査の数と雲泥の差がありますが、おそらく推奨企業以外では4,5日というのが肌感覚として合っている数値だと思われます。。。

わたしがショックを受けたのはですね、平均日数4,5日というが、産後女性に育児の実態においてはほぼなんの役に立たない数値であるという事と、嫌悪感を抱いたのが、表向きな数字を出すために、とりあえず取る(取るようにする)という姿勢です。

子どもをもつ社員が働きやすい環境を周りが提供するということは、その社員が長く会社にいることに繋がり、大事な人材確保にもつながりますが、そもそも、子育てというのは親だけがするものではく社会全体でやる、というスタンスが全く見えてこない・・・これがモロッコと大きく異なるな、と。

今回の震災孤児については、国王が「国の子どもとして責務をもって育てる」と公表されました。子供は社会の宝である(天からの贈り物である)、という認識があれば、人員増強してでも、親である社員にはその子の養育に余裕をもって向き合える本質的な制度の活用を会社・組織は考え、実施しなければならないのではないでしょうか。そうではなく、数字作りのために、育児休業を取るなんて・・・本末転倒もいいところです…(-_-;)。

西の端っこにあるモロッコの惨事は、日本の現状を改めて鑑みる機会を与えてくれた気がします。他国からまなぶことは多し、ですね。

最後に、現地からは、「モロッコへの旅行をキャンセルしないでください、みなさんがモロッコに来てくれることでモロッコの支援になります!」という声がたくさん聞かれます。みなさん、モロッコにどんどん足を運んでくださいませ!

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