モロッコ生活死活問題、必死のパッチの私立小学校さがしレポート

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最近、モロッコは私立学校設立ブームです!

人口3万の小さな町(ところで、この町の公用語はベルベル語)から外国人が住みやすい都会に引っ越すため、何をさしおいても夏までに完了させなければならないミッションは子供たちの小学校探し。
モロッコでは9月から新年度がスタート、6月が年度末。ほとんどのプライベート小学校が5月から、
おおやけに生徒募集を始めています。


モロッコは今、私立小学校が雨後の筍のごとくニョキニョキできているので、親としてはいろいろ選択肢があるのは良いことなのだろうけど、その中から1校を選ぶのは、正直なかなか悩ましい作業。
とりあえず「数うちゃ当たる」と期待して、今週末も学校めぐり続行です。


本日1校目は、フリーペーパーに大きく広告を出していたカサブランカ方面に抜けるルート方面、郊外にある敷地7400㎡の大規模な学校B(仮名)。ここは保育園、幼稚園、小学部、中学部、高校までのいわゆる小中一貫校。朝9時すぎに行くと、案の定、わたしたちが1番乗り。

その後、4,5名の子供たちが訪れ、見学だけのつもりが、流れで子供はテストを受けることになり奥の教室へ。下の子も同滋養に、見学だけのつもりが、フランス人試験管のおばさんのオフィスに通され、
わたしたち親は待ちぼうけです。
何でもこの入学テスト、結構なボリュームだったらしく、フランス語・アラビア語・算数の3教科、時間は約2時間弱。

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最近の私立校は日本より内装がきれいなところもあります。

下の子はかわいそうに、まったく分からないフランス語で初老にちかいご年齢のフランス人マダムにいろいろと聞かれ、ドアの隙間から覗いていると、一言も言葉を発さず、首を縦に、横に振っている。
がんばれー!と内心応援していると、やはり親が呼ばれ、「なぜこの子フランス語わからないの?」と質問攻めに。
いやあ、うちの子供はついこないだまで日本の保育園に通っていて、モロッコに来てからはベルベル語・アラビア語の環境だから、そこにフランス語もねじ込んで、日本語をいれて4か国語も一気に習得させようと考えてませんから、となんとか説明。


にしても、マダムはやはりフランス語ができないことに納得いかない様子で、「困った困った~」を連発。
「うちの学校は正則アラビア語クラス以外はフランス語で授業するから、この状態はしんどいねえ、大変ねえ」と言われるが、そもそもフランス語メインの学校に入学させるつもりもなかったので、フランス語力アップのために、自分たちでcentre culturel francaisに通わせます~と逃げました。

で、この学校の特徴は、フランス語に力を入れているのはまあ当然なんですが、
机上の勉強以外にもアート(演劇もする)、スポーツを重要視。
運動場があるのはもちろん、壁面ガラス張りのダンス室(バレエやヒップホップをするとか)・温水プール・ミニ動物園が校庭にあり、校舎には、モロッコ人アーティストの彫刻が展示してあったり(これは定期的に入れ替わるよう)する。


こんな学校は初めてだったが、社会問題に関心のある余裕のある家庭の子弟が通っているという証だろう、保護者がボランティアで家庭で眠っている不要なものを集め、恵まれない人に寄付する活動をしたり(寄付ボックスが設置されている)、モロッコの伝統文化継承をするような活動をしていたり。


旦那曰く、ヨーロッパから戻ってきたモロッコ人子弟や、外国人の子供が行くタイプの学校。

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これは付属の幼稚園の園庭です

 
郊外にあるためか、モロッコでは珍しく、お昼休憩をとりに家に戻ってくるシステムではなく、朝から午後5時頃まで通し授業。
保育園も幼稚園もあり、雰囲気が明るく、そこら中に子供の作品がセンス良く飾られている。
トイレを含む設備も、人感センサー照明だったりして、これまでに訪れた学校のなかでもピカイチ。

そして、学費もピカイチでした。

次に訪れたのは、空港近くの、知り合いのアメリカ人から聞いた学校N(仮名)
設立3年目の学校は、幼稚園から中学校まで。空港近くなので、敷地もわりと広くて、周りに建物がないので、学校全体が明るい。ポイントは女性校長先生が、イギリスの大学を卒業されていること。
フランス語が弱い私としては、いざという時に、英語で対応可能なのは頼もしい、という事で、
熱心そうな男性スタッフと見学スタート。

受付の女性陣がいかにもモロッコ人的ゆるい対応で、ピカピカ学校のきびきびした受付女性をみた後だったためか、ヘンな親近感を持ってしまいます。

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新しい学校は生徒獲得に躍起でした。熱心なスタッフがいるのはいいのですが…。

ここにも、バスケができるクレーコート、室内には、空手や体操をする一応「体育室」があり、
希望すれば若干の追加料金でお昼を学校で食べさせてくれるので、ランチ室やソファーが並んでいる休憩室がありました。

中学部の授業のようすを見ると、先生を丸く囲んでディスカッション形式で授業をしている。
いちおう実験室のようなものや、音楽室もあって、学校側もいろいろと熱心なようで、随所に工夫が見られる。上記の学校とちがい、ふつうのモロッコ人家庭の子供が通っている感じで、モロッコ方言アラビア語で通用する世界。

水曜午後、土曜日終日は授業はないが、希望すればクラブ活動に参加できる。
で、学費は、温水プール付き学校Bの半分以下。


問題は、町中から遠く、学校のあるエリアが庶民的地区なので、外国人が住むにはつらい環境。
スクールバスで通わせるのもありですが、なるべく歩いて学校に通った方が身体にも良いし、気分転換になると思うので、ちょっと難しいかな。
モロッコ学校見学備忘録(←こちら)もよろしかったらご覧ください。

学校名や学費などの情報をご希望の方、コメントから連絡していただければ、と思います。
後日談:上記学校Bのフランス人マダムから、フランス語がネックなので入学はお断りしたい、とのご丁寧なお電話を頂きました…。

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