これまで何度もマジョレル庭園を訪れているのに、いつも駆け足訪問で、庭園にしか入らず、奥にあるベルベルミュージアムに入る機会がありませんでした。
大好きなアンティーク店の女主人がベルベルミュージアムの展示品は、この店から買っていったものも多いのよ、の一言で、「行くぞ!」と決めて、平日の午後、子供たちが学校に行っている間に、ビュ~ンと行ってきました。
こういう時は、一観光客のふりをします。
この庭園、モロッコ国籍の人や、モロッコ在住者は特別料金で入場できます。ベルベル美術館は庭園とは別料金になっていて、必ず庭園の入場料とセットで買わなければいけませんが、結果的には、ぜひ入ってください、といえるほどオススメでした!
ミュージアムの中はスペースは小さいですが、映像やスライドを使って、盛沢山の内容!ベルベル人独特の養蜂とか、山間部で娘さんが将来の夫のために織り上げるマント、砂糖を割るハンマーのアンティーク品など初めて見るものがいっぱい。
入り口付近にはモロッコ国王モハマド6世が、ミュージアム創設者 Pierre Bergéに宛てた手紙が飾ってあり、モロッコの先住民でありこの国を基礎づくってきたベルベル人にスポットライトを当ててくれて感謝している、という内容が読み取れます。
Pierre BergéとYves saint laurentは一時期カップルとして付き合っており、死ぬまで2人はパートナーとして歩んできたそうですが、イスラムを国教とするモロッコの国王が、同性愛の代表者のようなBergéに公に敬意を払っているのが、さすがモロッコ、と思います。
声を上げて驚いたのが、モロッコの山間部に住む、ベルベルのアクセサリーが部族ごとに展示されている奥の部屋。天井の照明がきらきら瞬く星のようになっていて、まるでアトラス山奥で星を眺めているよう、その下には素晴らしいベルベル人のティアラや、イアリングやらの装飾品が一式セットになって陳列されています。
その洗練さは、どこかの高級ブティークに紛れ込んだのか、と思うほど。
ミュージアム横の本屋さんものぞいてみると、面白そうな本がそこかしこに!しかも英文の書籍もたんまり。子供向けのモロッコの昔話の絵本などもフランス語ですが、ありました。
買いたい本がありすぎたので、今回はとりあえず2冊だけ購入。
本屋の向かいには、サンローランの目を見張る色遣いの装飾品やドレスを置いたブティークもあります。値段は日本の百貨店なみですが、色で溢れて楽しい空間です、足を運んでみるコトおすすめです!
今年秋には、Yves saint laurentミュージアムが隣にできます。建物の工事は着々と進んでいるようで、Yves saint laurent通りは舗装工事が進み、生垣は植栽され、マラケシュの中でますます特別な場所になりつつあります。