azzemour-1 マラケシュ疲れした私を癒してくれた珠玉ホテルL’Oum Errebia

日中のL'oum errabia(hotel L'oum errabiaからの景色)

日中のL’oum errabia(hotel L’oum errabiaからの景色)

モロッコに落ち着いたと思ったら、なんだかマラケシュ近郊の自宅からマラケシュ市内ばかりを往復している自分がいる。マラケシュの喧騒、うるさい人々(懐はとてつもなく大きいけれども)には慣れたが、慣れ切った感があるのも、正直なところ。なので、子供の学校の休みを利用して、思い切って、フランスに住む友人宅まで遊びに行った先月。先進国のおフランスから戻ると、混沌としているマラケシュのすべてが受け入れがたく、戻ってきたショックが大きく、危うくマラケシュ(モロッコ全部)を嫌いになりかけておりました。

特にマナーを重視し、きびしく子供を躾ける友人宅(仏日カップル)に滞在させてもらったせいか、最も気になってしょうがないのが、マラケシュ市内の交通マナーの悪さ。歩道を歩くと、向こうからやってくる歩行者のほとんどは道を譲らない…。

挙句には、対向の歩行者が肩にぶつかってきても「失礼」の一言もなく、旧市街をあるけば、細い道を排気ガスをブンブンまき散らしながら走行するバイクに辟易、車を駐車すれば、前に止めてある車が、後退してきて、私の車のフロントにぶつかる始末(しかも、3日間のうちのこのフロント打撃が2回も、1回目はぶつかってきた運転手が逆切れ…)。

hotel L'oum errabiaテラス

hotel L’oum errabiaテラス

このケイオスには正直、ちょっともう勘弁、という気分になるときもあります。

モロッコの嫌な部分が気になり始めたころ、日本の地元の友人がうちに長期で遊びにくることに。マラケシュ近郊はだいたい見たので、イタリアで刺繍の研究をしている彼女にモロッコの刺繍を見せるべく、刺繍を追ってモロッコ北部を旅してきました。

久々に、家庭からもマラケシュからも遠く離れ、モロッコの新しい側面を発見し、またまたモロッコの虜に。やはりモロッコは旅行すべき国!(生活すべきではない、ともいえる…)

旅の第一目的地は、カサブランカから40㎞ほど大西洋に南西に下ったところにあるAzzemour(あずむーる)。モロッコ人の友人に、アズムールは小さな町でEl Jadidaとはちょっと違って観光地ではないから、気をつけてーと多少脅されつつ、カサブランカからグラタクで到着。そのまま、旧市街のホテルL’Oum Errebiaにチェックインするべく、旧市街を歩いていくと、ハヌートで買い物中のホテルスタッフにたまたま遭遇、そのままホテルまで案内してくれました。このホテル、さほど期待もせず前日にオンラインで予約したのですが、ホテル側のちいさな手違いから「春の川」という雅な名前の川「L’Oum Errebia」が眺められるスイートの部屋を使えることに。

hotel L'Oum Errebia階段の踊り場

hotel L’Oum Errebia階段の踊り場

1泊だけでしたが、正午ごろのチェックインも快く受け入れてくれ、翌朝までゆっくり滞在できました。部屋は広々、インテリアはシックなモロッコ風でとても素敵、ロビーがまたまたシックで、午後遅くにはピアノが自動演奏され、噴水が流れ、雰囲気抜群。

そして、なんといっても、このホテルスタッフの面々が個性的で、みなとても感じがよく、スタッフが印象的なホテルとでも名付けたいほどtrim.2EFCAF7A-958F-4BBC-B8C6-56B3D4FE0371

寡黙な仏語オンリーのフセインさんというスタッフは、Azzemour刺繍をしている家庭を案内してもらったり色々と世話になり、ハヌート(キオスク)で出会ったレセプショニストのアナス君にはおいしいカフェレストランまで連れて行ってもらい(この魚フライの美味しかったこと!)、夜勤担当のどう見てもゲイな男性スタッフは、親切に鉄道駅までのアクセスを教えてもらいました。

hotel L'Oum Errebia 部屋から川が見える

hotel L’Oum Errebia 部屋から川が見える

ロビーにおいてある写真集や本がどれも興味深く、ここには2,3日いてゆっくりのんびりしたいなあ、と次回滞在を今からもくろんでおります。

アクセス:マラケシュから列車でCasa Voyagersまで移動、乗り換えて、Azzemourに到着。もしくは、カサブランカからEl Jadida方面へのグランドタクシーに乗り途中降車する。鉄道駅は町のはずれの閑散とした住宅街にある。

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