家のちかくの天日塩田をご紹介、このほのぼのおじいさんに会うだけでも価値あり

私の住む町(村からやっと町になったところ、みたいなところ)は、越してきた当時は、水道から塩水がでていました。というのも、マラケシュ近郊~ワルザザートあたりの郊外に行くと、乾燥した赤ピンクの大地から白く粉を拭いたように浮き上がっている物体がみれます。これは、すべて「塩」です。遥か彼方昔、この辺りは海だったので、いまでも大地には塩が含まれているそうです。で、水道水から「塩水」というわけ(?)。

当時、うちの旦那はこの塩水をふつうにコップでごくごく飲んでいました、けっこう美味しいらしく、彼はたいそうな汗っかきなので、塩分補充に良かったのでしょう・・・。

その後、ある日を境に、突然、塩水はふつうの消毒の匂いが若干する水道水となりました。なんの前触れもなく…。なんだか、あの蛇口から塩水の日々は夢だったのか?と時々思います。

塩田でいつも1人でたたずむおじいさん

(天日)塩田でいつも1人でたたずむおじいさん

さて、このPUMAのキャップをかぶった笑顔のやさしいおじいさんは誰でしょう?

実は、この人は近所(と言っても車で15分ほど走りますが)の塩を作るおじいさん。時々おいしい塩を分けてもらっています。塩とは、まさに、毎日使うものですが、このおじさんの塩はそこらへんのお店で買うのとは、まったく違います。

色は、ほんのりピンク色をしていて、食べると嫌な塩辛さがなくて、まろやか。滋養豊富、というのを感じます。粗削りなので、自宅で、すり鉢でゴリゴリと細かくしてやる作業が必要なのですが、その作業さえ、この塩を料理に使うことができることができるなら!と楽しくできるぐらいの、おいしさ。また、色がほんのりとピンクサンゴ色がかっているのが、きれいです。

この井戸水を引き上げて、天日で乾燥させると塩だけ残ります。

この井戸水を引き上げて、天日で乾燥させると塩だけ残ります。

ということで、このおじさんを見かけるたびに1㎏を買い求め、パスタをゆでるときの塩にドバドバ使ったり、クスクスの味をしめるために使ったり、毎日愛用中。日本に帰省するときのお土産にも、この塩はぴったり、食べた方はほぼ皆さん、美味しい!ミネラルを感じる!と言ってくださいます。塩は地元産のものに限る!モロッコでは自然と地産地消できるので、食文化は豊かです。

塩田で採れた出荷待ちの塩の山!

塩田で採れた出荷待ちの塩の山!

追加情報1:このおじいさん、塩田の番をしつつ、春には牛やヤギなども一緒に放牧されていました。ある日は、孫らしき男の子と一緒に放牧されていました、おじいさん、かなりの財産をお持ちのようです。家畜は1頭、数万円の価値があります)

追加情報2:「海外に引っ越すということ」というカテゴリーにこの記事を入れたのは、海外に引っ越す=水道から塩水でてくるかもよ!というのをかけて(笑)。

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