最近の、わたしの愛すべきモロッコの風景(in 田舎)

樹齢なん百年?の実家のオリーブ

2018年、師走を意識し始めるころですが、今年は11月の雨季に雨に恵まれ、アトラス山も去年よりはずいぶんと早く雪化粧しているようです。異常気象の影響か、あたたかい日が続いたと思ったら急に冷え込んだりと油断できない天候ですが、それでも、雨が降るというのは、モロッコの人々にとってはうれしいこと。雨=神のご加護という思考なので、日本では「あいにくの雨ですね」という挨拶が、こちらでは、「神のおかげで雨ですね」となるのです。

そんな中、今年もオリーブ収穫の季節がやってきました。

マラケシュ県の典型的なベルベル村に実家がある旦那は、今年は時間を持て余しているので、実家のオリーブ畑のオリーブ収穫を手伝うと言っていました。普段、ほとんど運動しない旦那、オリーブ収穫は、人手が足りないと嘆く親にも喜んでもらえて、健康にも一役買うので、良いこと尽くし。たしかに、慣れない中腰でする地味な作業は、ほんとうに大変ですが(小一時間手伝ったことありますが、大変でした・・・)、がんばってくれたまえ!です。

うちわサボテンの実@実家

田舎には、いくつもオリーブ畑があるのですが、その一角に亡きお義父さんが植えたらしいウチワサボテンがあります。昨年は、このあたりのサボテン全般的に、病気にかかったようで実があまりうまくならなかったのですが、今年はこんなにきれいに実をつけています。ここ最近のサボテンオイルの世界的な人気をうけてか、垣根としてウチワサボテンを植える農民が増えたようですが、よーくみると、うちわ状態の葉の部分にカビができたり、葉にキズが入ったりしているものが多かったです。隣接して植えすぎている、数を大量に植えすぎた弊害があるのでは?と勝手に思っていましたが、これはきれいに咲いています。

この表情・・・なにを考えているんでしょうか。

そして、こちらは、うちの人が毎晩餌をあげている野良犬です。1日に何度もうちに寄って昼寝をしたり、のんびりしたりするこの犬がみせる何かを訴えるかのようなこの表情に私はぞっこんなのです・・・。

この写真は妊娠中で、おっぱいが腫れています。実は、この犬が生んだ子犬をしばらくうちの子供たちが可愛がっていたことがあったのですが、ほかの野良犬グループの闘争に巻き込まれて死んだ犬もいました。闘争のあとには、過酷な夏がやってきて、ダニにやられてしまう犬も。基本的には、ごみ箱から食べるものをあさるので、お腹に当たって体調を壊してそのまま・・・という場合もあるでしょう・・・。

そんなこんなで、こんな風に立派に成犬になれる野良犬っていうのは、かなり強い遺伝子と強運の持ち主なのだ、という風に理解するに至りました。わたしは、最近、うちの家によく集まってくる野良犬たちを、「お前たちは、エリート中のエリートだ!」と褒めたたえています。

数々の仲間の死を身近にみてきたこの犬(もちろん自分が産んだ子犬の死もあるでしょう)、辛苦をなめたであろうこの雌犬の表情、おなじ子をもつ身として訴えかけてくるものが多々あります。その顔には、威厳さえ感じると思う今日この頃でございます。

(注意:モロッコはいまだに狂犬病が一般的な国です。モロッコでは予防接種的に狂犬病ワクチンを打つことはできませんが、犬に噛まれたときには、管轄の保健所にいけば、狂犬病vaccineをうってくれます。野犬には決してむやみやたらと近づかないように。実際に犬に噛まれてひどいけがを負う人もいます。)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする