2017年春までネクタローム(Nectarome)は、マラケシュから35㎞ほど離れたウリカ村でアルガンオイル、ソープなどの商品群すべてを生産をしていました。(ウリカ村のビオガーデンの敷地内に生産工場があるのです、ガーデン正式名”Jardin-Bio Aromatique”。)
1980年代に小さくスタートしたこの会社、現在はヨーロッパ、中東、アジア、北米の国々に輸出展開するにいたり、さすがに生産拠点も手狭になったので、ウリカ村の中心にあった工場をさらに郊外に移転しました。
実際に新工場を訪問して分かったのですが、その場所というのが、なんと以前、自宅用に土地を探していたエリアだったので、声を出して驚かずにはいられませんでした!
ウリカ工場よりも自宅からのアクセスが良くなったので、何かと便利。
これもご縁ですなあ。
実は、この新工場訪問、工場長の都合で、予定していた時間が無理になり、急遽、朝6時30分にマラケシュ市内で待ち合わせとなったのです!
みなさん、6時30分ですよ、朝の、A.M.6時30分!
日本人的感覚なら、「あ、そう。」かもしれませんが、ここは時間に関してはのんびりのお国柄のモロッコ。この話しをした、在住外国人は、「へ?明日の朝、6時30分に待ち合わせ?それはお相手はモロッコ人なわけがないわ!」と断言していました(笑)。
そんなお仕事熱心で真面目ないつもの担当者M.B.さんと、工場長Dさんが一生懸命、完成間際の工場を案内してくれました。ウリカ村のこじんまりした工場とは、異なる、大きくスペースをとった事務所、プロダクションサイト、清潔感あふれる白で良い雰囲気です。
いくら土地があるからっといっても、驚いたのが、ここには従業員用のサッカー場とシャワールームを備えた休憩用建物があること!工場があるのは、ベルベル人の村の辺鄙なところなんですが、スタッフは地元の人を雇うということで、ここで働く人はなんてラッキー!だと思います。
私たちが訪問した時は、ヒジャブ(ヘッドスカーフ)を巻いた20代ぐらいの女性が、静かに商品ラベル張りの作業をしていました。ベルベル人らしく、おとなしく控えめな感じ。こんな田舎では、(マラケシュやウリカ村まで通わない限り)女性が就労できる場所も機会もないので、ネクタロームの新工場、生産ボリューム増産と地元の雇用創出の両方で、意義深い。
あ、そうそう、工場視察のあとは、私たち女は、そのままウリカ村のビオガーデンで朝食をとるためにのんびり出たのですが、工場長のDさんは、マラケシュで開催される講習会に出るために、「うん?これでもう質問ない?だいじょうぶ?」と何回もわたしたちに念押しし、細かい質問攻めにした私たちから解放されると、なんと、小走りで車まで走って行ったのです!
モロッコ人、急いでいても、人を待たせていても、ほぼ走りませんから、いやあ、このおじさん、なんだか日本人的だなあ、時間を割いてくれてありがとう、と心から思いました。。。
ネクタロームスタッフ、工場長を筆頭にとってもいい感じの人が多いのです。